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ものみなけぶる雨の日ですね、こういう日にはひとり、内面に目がいくもの。読書、いいですよ。最近読んだ本の紹介です。 『高野山 夢の導き 夢の山 〜〜米国心理療法家の密教修行記』 シェリー・蓮夢・シェパード著 名取琢自訳 創元社 2625円 ユング心理療法家であったアメリカ人女性が、自らの夢に導かれて、高野山で真言密教の修行をしていくさまを描いたもの。緑色の衣を着て、小ぶりの白馬をひく僧侶が何度も夢に出てきて、「日本に来なさい、私の山へ。こっちへ来て、私の山の水を飲みなさい。この馬は『身体』なんです。この馬を私の山の水に連れて来なさい。私も同行するから。さぁ、おいでなさい。」と繰り返す。なんの ことだか、どこの山かも分らない。時間をかけて、ひとつひとつ分っていく過程も面白かったが、いよいよ来日、ひとりの導き手(高野山の僧侶)に出会う。この人は信用できるのだろうか? 言葉のままならない孤独をあじわい、直観型の本人と、まわりの日本人の感覚の相違にとまどい、でも自分の見た夢を探求する姿勢は崩さないのがすごいです。得度にいたり、身体的にとてもきつい加行も夢中で行い、何かがひらけていきます。元の英語がいいのでしょうね、翻訳もそれにひっぱられて、とても読みやすいです。(ゆ)
by nawaprasad-hobbit
| 2009-06-22 19:57
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